PEI ビルドプレートを試す

3Dプリントで毎回頭を悩ませるのが、ビルドプレートへの吸着問題、つまり、
反りとか剥がれとか、逆に剥がれなかったりとか。

糊を塗るのが定番らしいのですが、なんかこの方法はやりたくないなって、明確な理由はないけども。
検索すると結構この方法使ってる人も多いみたいで、Facebook とかのグループでもやっぱり定番ぽい?

別の方法としては、マスキングテープをプレートに貼るという方法もあるらしくて、こっちは糊よりも
後始末も楽っぽいってので試してみたんですが、これは確かに効果はあったんですが、プレートと設置する最下層にばっちりマステの跡がついちゃって、ラフト使わないとプレートと設置してた面がきたなくなるのでやめました。

あ、でもそのまえに、めっちゃ太いマステみつけて、これならテープの境目を限りなく減らせそうだなと思って買ってみたんですけど、そもそもテープを貼るのが非常に難しくて、DEX のパラメータが低い私には無理でした。

PEI ビルドプレートを試す

今回ははじめて PEI 使うってこともあったので、Creality 公式の PEI 磁気ビルドプレートにしました。

今回購入したのは、柔らかい金属板にPEIの印刷面がついているプレートと、強力なシート状のマグネットのセットで、マグネットシートをヒートベッドに貼り付けておけば今までみたいにクリップでビルドプレートを固定しないでも安定させることができて簡単に造形物を取り外せるようになるというタイプです。

尚、小型のプリンターとは言えそこそこのサイズなので、貼り付けるのにはスキージーもあると便利です。
また、きちんと貼り付けられるように脱脂したり洗浄したりする道具もあるといいかも。

ビルドプレートの交換

写真なんて撮ってないですすみません。

まずは、安全のために電源コードを抜いておきます。
で、 とりあえず古いプレートを外します。これはクリップで止まってるだけなので外しておしまい。

すると銀色のヒートベッドがでてくるはずですので、脱脂洗浄しておきます。

つづいて、購入したビルドプレートを開封してなかからマグネットシート(片面が黒くてもう片面は3Mのロゴが入ってる)をりだして、軽く位置確認しておきます。(今回は公式だったのでサイズぴったりだからまぁやってもやらなくてもって感じでしたがw)

貼り付ける際に奥側になる2ヶ所の角のどちらか(作業しやすいほう)の剥離紙を少し剥がして角1ヶ所だけ先に固定しておいて、そこから剥離紙をちょっと剥がしてはゆっくりとシートを貼り付ける…みたいにすると比較的きれいに貼れます。
スキージーもつかって空気を逃がしながらがんばって貼ります。

ちなみにこのシートを剥がさなくてはいけなくなった場合は、プリンターの温度設定でヒートベッドの温度を上げれば粘着力が下がるので剥がしやすくなるみたいです。
ただしやけどには十分注意。

貼り付けが終わったら、PEIシートをセットします。油断すると磁石に引っ張られて結構バチンといくので最後まで気を抜かないようにします。

最後にPEI側の表面の透明な保護フィルムを剥がして完了です。

試しに印刷してみる

早速印刷してみましたが、これは凄いですね。
全く反りも剥がれもなくしっかりと食いついてます。

でも、シートが柔らかいので、ヒートベッドからPEIシートを剥がしてかるく曲げるとぺりぺりっときれいに造形物を剥がすことができました。
これならスクレーパーでがりがりやらないで精神的にもよいですね。

注意しないといけないこと

印刷直後は当たり前ですがベッドが高温ですのである程度さめるまで触らないように。
これはやけどとかの話もそうなんですが、シートが柔らかい上に、強力なマグネットで固定されてるので、シートを外すときにほぼ確実にシートがゆがみます。そのため、印刷物の温度が下がる前にシートを外そうとすると印刷物も一緒にゆがんでせっかくきれいに印刷できたのに取り外すタイミングで反ってしまうという悲しい結果になってしまいます(経験あり)

苦手なタイプの素材もあるらしい

普段は PLA がメインだしそんなに複雑なものを作ってもいないので PEI シートにしてから失敗はいまのところはないです(冷める前に剥がそうとしたのは除く)

スティックのりはほぼ必須なんて言われてる ABS の出力でもかなり効果があるようです。
ただし、 TPU のような出力後温度が下がっても柔らかいような素材は相性が良くないみたいです。

PEI でない通常のマグネットシートも1枚持っておいてもいいのかも。

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