トラックボールに変えた話

いままではずっと、いわゆるゲーミングマウスと呼ばれるタイプのマウスを使ってきてたのですが、やはりトラックボールを使いたくなったため購入することにしました。
Kensington というアメリカのメーカーがあるのですが、ここはトラックボールの中でも結構珍しい、大玉と呼ばれるタイプのトラックボールが販売されています。

Kensingtonはコンピュータ関連の周辺機器を多数作っていて、特に有名なのは、パソコンなどについてるケンジントンロックというセキュリティロック(盗難防止)機構だとおもいます。もう、名前が入っちゃってますからね。
とはいえ一般家庭じゃまず使わないですし、あまりなじみがない人も多いかもしれませんが…

大玉トラックボールは良いぞ

トラックボールといえば、マウスのように構えて親指でボールを動かすタイプと、本体中央にボールがあってそれを
人さし指あるいは中指で操作するものが多いと思いますが、大玉タイプは、大型のボールが本体中央に鎮座してるので基本的には人さし指と中指両方使って操作します。

ボールが大きいため、細かい操作がしやすく慣れるとマウスよりも精密な動きもできるらしいです。
現在使ってるのは、このKensingtonの、SlimBlade というトラックボールです。

55mm という大径のボールに4つのボタン、物理的なスクロールリング(マウスでいうホイール)は無くて、ボールをひねるように動かす(ツイスト操作と呼ぶそうです)によってスクロールするという結構珍しいタイプのトラックボールです。

もともとはこれのワイヤレス対応マイナーチェンジ版の SlimBlade Pro が欲しかったのですが、なぜかその当時はどこでも売ってなくて待ちきれずに無印版(有線接続のみ)を購入したという経緯があります。
ちなみに Pro 版もこの後ちゃんと買いました。

ちなみにかつて Kensington から発売されていたターボマウスというトラックボールはこれよりもさらにボールの径が大きく57mm でした。
実はこのサイズは、一般的なビリヤードのボールと同じ大きさなので、入れ替えて使うことが出来ました。

一部のPCパーツ販売店なんかでは、本体と一緒にビリヤードのボールも購入することができるサービスなんてのもあったくらいです。(しかも番号をリクエストできました)

当時は光学式ではなく、ローラー型のセンサーをボールで転がしているという構造も合ってボールの自由度が高かったのかもしれません。

ボタン設定

SlimBlade は4つのボタンがあって、デフォルトでは上側2つに左クリック、右クリック、下側2つがフォワード、バックなんですけど、この並びはいろいろと使いにくすぎるので真っ先に変更しました。
割り当ての変更には純正の KensingtonWorks を使います。(サードバーティのツールもあるらしいのですが、今回は使いません)

  8
 7┴9
4┤○├6
 1┬3
  2
○:ボール
番号ボタン操作
1左下左クリック
21 + 3中央クリック
3右下Back
47 + 1(何もしない)
69 + 3(何もしない)
7左上(無効化)
87 + 9(何もしない)
9右上右クリック

しばらく使ってみて今の所この配置で落ち着いています。
トラックボール自体が大きいのでマウスの左右ボタンにあたるスイッチを、斜めになるようにレイアウトすると、ちょうど「人差し指と中指でボールを操作しつつ、親指で左クリック、薬指で右クック」という感じでいい感じに収まるのです。

左上はいまのところなにもあててません。
一時期はホイールクリックに相当する「トラックスクロール」などを試したりもしたのですが、
スクロール速度が速すぎて使いにくいのと、普通にこのモデルのツイスト操作でのスクロールが便利なので結局使わなくなってしまいました。

ちなみに、「何もしない」と「無効化」の違いですが、
「何もしない」は はデフォルトで無効になってる部分、「無効化」はユーザーが割り当てを解除した部分です。
つまりはどちらも押しても何も起こらない状態なので、つまりは同じことを指しているはずなのですが、 何故か自分で設定るる場合はあとから「何もしない」にはできず、「無効化」しか選べません。
つまり、一度でも全部の組み合わせに機能を割り当ててしまうと、二度と「何もしない」表示を見ることはできなくなります。まぁ、割とどうでもいいですけどねw

ボールの滑りが悪い

トラックボールは画像検索とかして写真をみればだいたい想像がつくと思いますが、本体の上にボールが乗っかっていてボールの転がりを本体側のセンサーで読み取る仕組みになっています。

そのため、ボールは本体についている3ヶ所の突起によって支えられ密着しないようにすることでボールの滑りがよくなるようにはなっているのですが……

それでもやはり若干引っ掛かりは感じますので、潤滑剤をつかって滑りをよくしていきます。

ボナンザスプレー

ボナンザスプレーは、釣具のメンテナンスに使う特殊フッ素樹脂コーティング剤です。
スプレータイプとか、リキッドタイプとかいろいろあるみたいですが、今回は泡で出るタイプのボナンザスプレーPRO100 というものにしました。

本体に吹きつけてからキムワイプで伸ばすように塗り込みます。
説明書によると、乾ききる前にから拭きするとより効果を発揮するとのことなので、しばらくしたらあたらしいキムワイプでから拭きしました。

項目結果
滑りやすさ😆 超快適
持続時間🤨 すぐ効果を感じなくなる
ゴミの巻き込みやすさ🤨 掃除の頻度が増えたような
べたつき😆 全くありません。快適そのもの

ボナンザスプレーPRO100を塗布してから説明通りから拭きしてあげると、確かに滑りは劇的によくなります。
ただ、効果が切れるのも結構早い気がします。
というよりは、ほこりなどを巻き込みやすくなってボールを支える突起部分にゴミが溜まりやすくなってしまうことで効果切れが早く感じている…のかもしれません。

フードシリコンスプレーを試す

別のアイディアとしては、CRC 556 などでおなじみ呉工業(KURE)からでている、CRC フードシリコンスプレーというものを使う方法があるようなのでこちらも試してみました。

全体にかかるようにスプレーしてはすこし位置をずらし…を繰り返して全面に塗布してから、乾くのを待ちます。
本体に戻す前にかるくキムワイプでから拭きしてあげると気持ちべたつきが抑えられる……気がしないでもないです。

項目結果
滑りやすさ😄 とてもスムーズ
持続時間😗 結構長持ちするかも?
ゴミの巻き込みやすさ🤨 ボナンザ程じゃないがそれでも毎日メンテは必要
べたつき🤨 塗布してしばらくはべたつく。時間が経つと感じなくなる

こちらもかなり滑りはよくなり、操作性は非常に良くなりました。とはいえ、スムーズさでいうと、ボナンザの方がよく滑る気がします。
そのかわり、ボナンザより多少ですがゴミの巻き込みが少ないのか、掃除の頻度は少し減りました。
ただし、スプレーしてからしばらくはちょっとべたつく感じがしますが、しばらく使ってると気にならなくなるレベルではあります。

潤滑剤よりも、掃除が大事

実際のところ、潤滑剤の塗布もまぁ大事ではあるのですが、滑りが良くないことの主な原因はゴミです。
何度か言いましたけど、光学式トラックボールは3つの突起でボールを支えます。
ボールの表面の細かなゴミなんかはボールを転がすうちにだんだんとこの突起部分に引っかかって溜まっていきます。これがある程度まで溜まってしまうと突起よりもこっちにボールがあたるようになって抵抗を感じるようになるんだと思います。

なので、滑りが悪くなってきたなと感じたら、潤滑剤を塗り直すよりも先に、本体にたまったゴミを掃除することのほうが先決で、実際ほとんどの場合はこれだけで滑りは回復します。
とはいっても、しばらく使ってるとだんだんとコーティングは剥がれてきますので定期的な塗布は必要だと思いますが、毎日スプレーする必要はないです。(ただし掃除は毎日あるいは半日に1回は必要)

スクロールするときにカチカチいう

このトラックボールは物理的なスクロールホイールがなくて、ボールの操作方法でアクションが切り替わります。
通常通り転がすとポインターが移動するけどひねるように動かすとスクロール、といった感じで。
ただし、光学タイプなので操作感自体はかわらないためか、スクロール操作のときはカチカチという音でフィードバックするようになってるみたいです。

これ、気になる人は気になると思うんですが、本体内部の電圧スピーカー(ブザーかも?他の人がばらした写真見ただけなので正確なところは不明)で鳴らしてるらしくて、KensingtonWorksからもオフにはできないっぽい。

なので、一度分解して、電圧スピーカーの穴をマステなどでふさいで音を小さくするか、電圧スピーカー自体を取り出してしまうことで音を止めることができるんじゃないかなと。

ただ、このモデルってスクロールホイールのかわりに、スクロール操作もボールを使って行う(ツイスト操作)ため、音がないと多分スクロールしてる感触がないのでそれはそれで気になる人もいるかもしれません。

そういう意味でも、この音量とかも Kensington Works で設定できたら良かったのになぁ。

Pro 版も手に入ったので比較してみた

ようやく先日 SlimBlade Pro も届きましたので試しに使い比べてみたんですが、個人的には全然気にならない感じでした。
個体差なのか、レビューで低い評価をつけた人がものすごい繊細な人なのかはわかりませんが、自分が使ってる感じでは特に問題なく使えています。
せっかくなのでこちらはオフィスにいくときに持っていくことにしようと思います。

ちなみに使い勝手はほぼ変わらないんですが、見た目としては Pro 版の方が好みですね。
謎の横の突起がなくなったのとか、Kensington ロゴやボール周辺のシルバーのリングが黒くなったりして、より落ち着いた印象になってます。

あと、通常時はワイヤレスで使用してるので、メンテナンス時は OFF (有線モード)にしてあげればメンテ中の誤操作も防げるのでそういう意味でもこちらのほうが便利かなとはおもいます。

実際どっちがいいのかというと、正直自分の使い方じゃ違いがほぼでなかったのでわかりませんが、

  • 新型のほうが好き
  • ワイヤレス好き
  • シルバーのリングがあまり好きになれない
  • DPI切り替えながら使いたい
  • 複数の端末を接続先を切り替えながら使いたい(でもKVMは使いたくない)

みたいな人は新型(Pro)を

  • 有線至上主義
  • 旧型のセンサーの方が好き
  • シルバーのリングのワンポイントが好き

みたいな人は旧型(無印)

とかで良いんじゃないでしょうか。

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